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『運命じゃない人』

『運命じゃない人』_d0107263_22454026.jpg運命じゃない人

サラリーマン宮田は、頼まれたことは絶対に断れない
絵に描いたようなお人よし。
せっかく買ったマンションに引っ越して一週間で、
「好きな人ができた」と出て行った彼女のことも
未だに忘れられずにいる。
そんな宮田を歯がゆく思う親友の探偵神田は、
レストランで、ある女性をナンパ。
その女性は婚約を破棄し、ひとりぼっちで生きていくという
覚悟を決めたばかりの真紀だった。
住むところのない真紀は宮田の好意で家に招かれるが、
そこにひょっこりと前の彼女あゆみが帰ってくる…。



まいったまいった!
これが劇場映画初監督作品?しかもオリジナル脚本?
ホントですか?
ぼんやりしている間に新しくって瑞々しい才能が開花してるんですね。
第14回のPFFスカラシップ作品。
日本映画はまだまだこれから!って思えてうれしくなる。

予備知識なしに、オムニバスなのかなぁ、と油断していたら、
転がる転がる、そして見事につながってる!
ジャパニーズ『クラッシュ』と言っても言い過ぎじゃないと思います。
ホントにいい意味で期待を裏切ります、最後の最後まで。

冒頭の、誠実だけがとりえの頼りなげな宮田君のくだりでは、
「ああ、こんなやさしい恋がしたいなぁ」とつい思ってしまった私ですが、
探偵神田君のお話に突入してからというもの、テンポは一転、
そしてそして…
ああ、もう、これ以上は観た方がいいです。

CMでなにやらいい味出してた彼が中村さん、
昼ドラでやけに大きな芝居をするなぁと印象に残ってたのが山中さんね、
と覚えたわけで、新しく役者さんの魅力を知るのもこの手の映画のお楽しみだね。
キャスティングも絶妙でした。

とにかく、こんな面白ムービー観なくちゃ損です。
なんだかすごく元気をもらったぞ。


2007.5.1 CATVにて
私的☆印  ★★★★★

2004年公開作品
公式サイト
【監督】 内田けんじ
【キャスト】 中村靖日 霧島れいか 山中聡 山下規介 板谷由夏
# by satsukiloves | 2007-05-01 01:00 | ア行

『ニライカナイからの手紙』

『ニライカナイからの手紙』_d0107263_1732167.jpg
ニライカナイからの手紙
沖縄の竹富島で郵便局長のおじいとともに暮らす風希。
風希の母は、風希が幼い頃島を離れ東京で暮らしている。
1年に1回、東京から届く母の手紙を楽しみにしている
風希だったが、母が島に戻ることは一度もなかった。
高校卒業後、写真の勉強をしたいと東京行きを決めた風希は、
おじいの反対を押し切り島を出る。
そして、二十歳の誕生日にはすべてを話すという
母の手紙の言葉を信じ、
慣れぬ土地での生活を始めるのだった。



いやあ、うっかりしました。
ぼろ泣きしてしまいました。

物語の最初の方で、筋書きは読めてしまうのだけれど、
母が子を想う気持ちの強さと深さ、
南 果歩ちゃんが読み上げる手紙のなんとあたたかいこと。
そして、その思いを汲み取って支え続けるのが、おじいと島の人たち。
子供は親だけが育てるもんじゃないんだね。

今日日、こんな素直な二十歳のお嬢さんがいるかどうかわかんないけど、
(いや、いるね、きっといるさ)
こんな愛情に育てられたら、きっとまっすぐに。

蒼井優ちゃんの清潔感はもちろんのこと、
金井勇太くんも私はとてもよかったよ。
とても気持ちのいい映画でした。


2007.4.22 CATVにて
私的☆印  ★★★★☆

2005年公開作品
【監督】 熊澤尚人
【キャスト】 蒼井優 平良進 南果歩 金井勇太 前田吟
# by satsukiloves | 2007-04-22 04:00 | ナ行

『きょうのできごと』

『きょうのできごと』_d0107263_17332973.jpg
きょうのできごと
京都の大学院に進学する正道の引っ越し祝いに集まった仲間達。
彼らは、それぞれにいろんな思いを抱え無邪気に騒ぐ。
テレビから流れるのは、
ビルとビルの間に挟まり動けなくなった男が
レスキュー隊員に救助されているニュース。
そして、浜辺に座礁したクジラの姿。
それぞれの時間がそれぞれに流れ、
やがて夜が明けようとしていた…。




うーん。
普通だ。
でも、普通だからいいのかね。
副題は「a day on the planet」
この小さな星の上でさまざまなできごとが起きて、
それぞれがそれぞれの日常を慈しむ。
そんな映画だった。

伊藤 歩ちゃんが実に可愛かったなぁ。
柏原(弟)の自然体の押さえた演技もよかったです。
そしてやっぱり池脇ちーちゃんははずせないね。
うん、キャストがよかった、とても。


2007.4.22 CATVにて
私的☆印  ★★☆☆☆

2004年公開作品
【監督】 行定 勲
【キャスト】 田中麗奈 妻夫木聡 伊藤歩 柏原収史  池脇千鶴 
        山本太郎  大倉孝二 津田寛治
# by satsukiloves | 2007-04-22 03:00 | カ行

『初恋』

『初恋』_d0107263_1731303.jpg
初恋

時は1960年代。
友達も作らず、孤独な日々を過ごす高校生のみすず。
ある日の放課後、幼い頃生き別れた兄を訪ね、
新宿の繁華街へ足を運ぶ。
実の兄の亮をはじめ、個性的な面々が集う「ジャズ喫茶B」。
そこでみすずは、生まれて初めて“仲間”という存在に触れ、
そのなかでもひとり異彩を放つ東大生の岸に
切ない感情を抱き始める。



日本犯罪史上最大のミステリーとされる“府中三億円強奪事件”。
誰ひとり傷つけることなく鮮やかに行われた犯行。
子供心にもそれは鮮明に記憶されている。
そして、すでに時効を迎えた現在でも、
その3億円は1円も使用された形跡がないという。

この物語は、「三億円事件」の犯人が、実は女子高生だったというお話。
もしも、お金のためではなかったとしたら…。
この物語は真実なのかもしれない。
彼女をそこに駆り立てるのは、
その人に必要とされたいというひたむきな、初めての思いだけ。
宮崎あおいちゃんが命を吹き込んだ「みすず」の存在感が、
リアルに迫ってくる。

私は小出恵介くんも好きなんだけど、
みすずの岸に対する想いを考えると、
もっとカリスマ性を感じさせて欲しかったな。

そして、いい役者かどうかはわからないのだけれど、
『ユリイカ(EUREKA)』以来の共演になるんだろうか、
あおいちゃんの実兄、宮崎 将くんの存在がなぜか印象に残った。

事件に至るまでよりも、
事件の後、岸を待ち続けるみすずの心情がぐっと胸に迫った。
これは、まぎれもなく「初恋」の物語なのだ。

そして、あの三億円は…静かな伏線が張られていたように思った。


2007.4.22 DVDにて
私的☆印  ★★★★☆

2006年公開作品
公式サイト
【監督】 塙幸成
【キャスト】 宮崎あおい 小出恵介 宮崎将 小嶺麗奈 柄本佑 藤村俊二
# by satsukiloves | 2007-04-22 02:00 | ハ行

『ダ・ヴィンチ・コード』

『ダ・ヴィンチ・コード』_d0107263_1721146.jpg
ダ・ヴィンチ・コード
ルーヴル美術館の館長ソニエールが遺体で発見された。
その日パリでの講演を終えた後ソニエールと会うことになっていた
ハーヴァード大学教授のラングドンは、
フランス司法警察のファーシュ警部に
捜査に協力して欲しいとの要請を受ける。
しかし、遺体の周りに残された不可解な暗号に
ラングドンの名前が含まれていたことから、
実は、ラングドン自身も容疑者とされていたのだった。
現場に現れたソニエールの孫娘で、暗号解読者のソフィーは、
祖父が自分だけに分かる暗号を残したことに気付く。



やっと観ました。今頃観ました。
原作を面白く読んだ私は「よく出来てる!」と思いました。
よくあの作品をこうもうまくまとめたものだと。
ただ、原作を読まずに観た人にはどうだったのかなぁ。

物語は、キリスト教のタブーに触れるとのことで、
賛否両論あったそうだけれど、
キリスト教徒でなかったり、その歴史を知らない人にも、
新解釈(タブーだっただけなのかな?)は興味深く、
原作はエンタなものとして読めたんだけど。

つまりは、原作の映像化という感じに落ち着いてしまうのかな。

原作のラングドン教授のイメージは、
(多分若き日の)ハリソン・フォードなので、
トム・ハンクスがキャスティングされたと聞いて
やや疑問に感じたのですが、
そこは芸達者トムでございます。
余計な心配してすみませんでした。

ラストで頭を垂れるシーンがひどく印象に残り、
原作との違いもすんなり受け入れられました。

2007.4.22 DVDにて
私的☆印  ★★★☆☆

2005年/アメリカ
公式サイト
【監督】 ロン・ハワード
【キャスト】 トム・ハンクス オドレイ・トトゥ イアン・マッケラン ジャン・レノ
# by satsukiloves | 2007-04-22 01:00 | タ行